XboxでPS2エミュレーターを動かす

このページでは最新のXbox(series S/X)のdevモードを使ってPS2のエミュレータを動かす方法について紹介します。

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必要なもの


手順概要

  1. devモードに切り替える(MSの開発者アカウント登録をする(有料))
  2. PS2エミュレータをXboxにインストールする
  3. USBストレージのセットアップ
  4. PS2エミュレータを起動してEnjoy


devモードへの切り替え

devモードへの切り替えは公式の専用アプリを使います。MSストアからアプリをダウンロードしてインストールします。Xbox series S/X用とXbox One用のアプリで分かれているので、間違えないようにしましょう。

手順は公式ページにあるのでその通りに行います。このページはXbox Oneの説明ですが、基本的には同じです。ただしインストールするアプリがOneとSeriesでは違います。Seriesの場合はXbox Dev Modeというアプリをインストールします。途中で開発者登録をしろと書いてあると思いますが、これは有料です。個人だと約19ドルを最初に1回だけ払う必要があります。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/uwp/xbox-apps/devkit-activation

無事インストールがおわったらアプリを起動します。本体が再起動してdevモードで起動します。起動には少々時間がかかります。最初にやることはネットワークの設定です。左メニューのSettingsから設定を起動します。通常どおりネットワークの設定を行ったらdevモードのホーム画面に戻って今度は画面右下のRemote Accessの設定を行います。Remote Accessを有効にしてアカウント設定をしてください。これを有効にするとホーム画面の右下に例えば以下のようなURLが表示されるはずです。

https://100.64.1.31:11443

ここにパソコンのブラウザからアクセスして、アプリのインストールなどを行います。アクセス時に警告が出ると思いますが無視して大丈夫です。


PS2エミュレータのインストール

まずパソコンでPS2のエミュレータを以下のサイトからダウンロードしてきます。XBSX2というソフトで、これはPCSX2をベースに機能追加して移植したもののようです。最新版のXBSX2.msixというファイルをダウンロードしてください。

https://github.com/TheRhysWyrill/XBSX2/releases

これをXboxにインストールするのですが、インストールはネットワーク越しに行います。前の手順で設定されたURLにブラウザからアクセスしてください。ログインを求められたら設定しておいたアカウントのユーザ名とパスワードを入力します。

ログインしたら最初に見えるホーム画面にMy games & appsという一覧が見えているはずです。ここでAddボタンを押すとインストールするアプリを選択するダイアログが出るので、そこで先ほどのXBSX2.msixを選択してインストールします。無事インストールできるとXbox本体の方のホーム画面にあるGames and appsというとこにXBSX2が表示されるはずです。


USBストレージのセットアップ

PS2のISOイメージはでかければ4GBを超えます。Xbox本体のストレージを使うのはおそらく厳しいので外部のUSB HDDなどを使った方が良いと思います。 devモードで外部ストレージを読み込む場合は事前に設定が必要です。手順は以下を参照してください。この設定はWindowsが必要です。

https://www.maketecheasier.com/install-retroarch-xbox/#prepare-flash-drive

できたらBIOSとISOイメージをコピーしておきます。ディレクトリの名前や構造には特にルールはありません。


XBSX2の立ち上げと設定

Xboxのdevモードのホーム画面からXBSX2を選択して起動します。立ち上げたらメニューのSettingsからBIOSのディレクトリを指定します。最初に設定されているディレクトリから上に登っていけばUSBストレージが見えるはずです。BIOSの設定ができたらXBSX2のトップに戻って今度はメニューのGames Listを選択してROMディレクトリの設定をします。

ディレクトリの設定ができたらあとはゲームを選択してレッツパーリィです。

最後に余談ですが、devモードを抜ける場合、「アプリを削除しますか?」というチェックボックスが毎回オンになった状態でOKが選択されており、これをチェックを外さずOKしてしまうと、エミュレータのインストールのくだりを再びやるハメになります。これを回避するためにsafe-exitという終了するためだけのアプリが存在したりします。どうも本家は公開終了してるようなので使いたい場合はてきとうに検索してください。


おまけ:各種データのダンプ方法


BIOSイメージのダンプ方法

BIOSイメージはPS2本体実機からダンプします。FMCBメモリーカードとUSBメモリが必要になります。FMCBメモリーカードというのは特殊なデータが入ったメモリーカードで、PS2の起動プロセスをハックするためのものです。作り方その他はぐぐってください。

FMCBで起動したら、USBメモリからbiosdrainというアプリを起動します。これでUSBメモリにご利用の本体のBIOSがダンプされます。

https://github.com/F0bes/biosdrain


PS2 ROMイメージのダンプ方法

PCSX2とかがロードできる形式ならなんでも良いです。ざっくりでよければ適当なDVD-ROMドライブで適当なソフトを使って吸い出してください。厳密にデータの照合などをしたい場合は以下のredump.orgというサイトを参照してください。

http://wiki.redump.org/index.php?title=Disc_Dumping_Guide_(MPF)